建設業のクレーム(カスハラ)・発注者とのトラブルの対応とは?
弁護士は、建設業を営む事業主様のために、お役に立てます。
建設業における取引の特徴は、建設工事・建築物の請負金額が大きくなること、工事内容が現場毎に異なることから、工事内容を巡り、発注者との間で紛争に発展する可能性が高いです。
例えば
・注文主が、追加工事も当初代金に含まれるとして追加の代金を支払わない
・注文主から、建設した建物等建造物に不具合があるとして、次々と、修理ややり直しを求められる
・注文主都合で請負契約を解除したのに、出来高について合意ができない
という紛争です。
注文主との間で紛争化したら、建設工事・建築物の内容に関して、建築・土木に関する法令を参照したうえで、対応する必要があります。また、裁判に備えて、裁判官に理解してもらえるような資料を作成する必要があります。この資料作成は、建設業者である皆様よりも、日々、裁判所と接している弁護士の方が慣れているので、建設業者が注文主との間での紛争となった初期段階に、専門家である弁護士が介入することで、より適切な紛争解決が望めます。
さらに、最近注目されているのが、建設業における「カスハラ」(カスタマーハラスメント)です。カスハラとは、顧客が業者や従業員に対して理不尽な要求や暴言を行う行為を指します。建設業界でもカスハラは存在し、例えば、工事の進行や結果に不満を持つ注文主が、建設業の社長や従業員に対して過剰な要求や不当なクレームをつけるケースが増加しています。具体的には
・工事の進み方に何度も不満を表明し、業者に過剰な手直しを要求する
・工事現場での些細な問題を理由に、社長や従業員に威圧的な態度を取る
・工事完了後に不当な値引きを要求し、応じなければ悪評を広める等と述べる
といった行為が挙げられます。
弁護士は、このようなカスハラにも適切に対応できます。まずは、業者と共にカスハラの実態を把握し、具体的な証拠を収集します。例えば、工事現場での会話の録音や、注文主からのメールやメッセージの保存、現場での監視カメラの映像などが証拠となります。次に、法律に基づいた適切な対応策を検討します。具体的には、注文主に対して正式な警告文を送付し、改善を求めることが考えられます。それでも改善が見られない場合は、民事訴訟を提起し、損害賠償を求めることになります。また、業者側が被害を最小限に抑えるための助言も行います。例えば、カスハラが発生した際の具体的な対応手順を従業員に周知するためのマニュアル作成、従業員の心理的負担を軽減するための相談窓口の設置などが挙げられます。さらに、従業員への教育・研修を通じて、カスハラに対する予防策を講じることも重要です。研修では、カスハラの定義や具体例を示し、どのような対応が適切かについて、ロールプレイングを通じてご理解をいただくのが効果的です。このように、建設業者の皆さまは、弁護士の早期サポートを受ければ、カスハラに対して効果的に対応し、安心して業務を遂行することができます。是非、早期相談をお薦めします。
建設業特有の人事労務の対応とは?
建設業を営むにあたって、従業員の労働時間の問題は避けて通れません。
例えば、従業員が建設現場へ直行・直帰した場合、これらの移動時間は労働時間に含まれるか、という問題があります。その他、注文主から工期の切り上げを依頼された場合、従業員に時間外労働をさせることもあり、その場合、残業代をどう支払うかという問題もあります。また、人手不足の問題から、正社員ではなく、外部から作業員を調達することも多いため、正社員とは異なる問題として、いわゆる「偽装請負」の点に関する対応も必要になります。労務問題は、弁護士による対応が不可欠な法務問題です。
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建設業の2024年問題とは?
原則
労働時間:原則1週40時間、1日8時間(法定労働時間)
これを超えて働いた場合は時間外労働となり、残業代を支払う必要があります。
2024年4月から、残業時間の上限はどう規制されるか
○原則として月45時間、年360時間(限度時間)以内
○臨時的な特別な事情がある場合でも年720時間、単月100時間未満(休日労働含む)、複数月平均80時間以内(休日労働含む)限度時間を超えて時間外労働を延長できるのは年6ヶ月が限度
つまり、残業時間に関する規制が、2024年4月1日から建設業界にも適用されるのです。従業員を残業させるにあたっては、36協定の締結が必要となるところ、この協定自体を締結していない建設業者もいます。また、従業員に給与を支払う際に、手当を実質的な残業代としてお支払いされている場合もあるかと存じますが、そのやり方はトラブルになると弱いばかりか、長時間労働を続けていると、行政から処分を受ける可能性もあります。
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つまり、建設業者はこれまで以上に残業時間の管理をなす必要があるところ、適切な残業時間・残業代の管理のためには、弁護士が関与して就業規則等の作成・労務管理をなす必要があると言えます。また、国は、長期間労働を避けるために様々な施策を講じる建設業者のために、各種助成金を準備しています。一例を挙げさせていただきます。
働き方改革推進支援助成金
時間外労働の上限規制に円滑に対応するため、生産性を高めながら労働時間の短縮等に取り組む中小企業・小規模事業者を支援。
業務改善助成金
事業場内の最低賃金を引き上げるとともに生産性向上に資する設備・機器の導入等を行った中小企業・小規模事業者を支援。
建設事業主等に対する助成金
建設事業主等が、建設労働者の雇用の改善や建設労働者の技能の向上等をはかるための取組みを行った場合の助成
人材確保等支援助成金
人材の確保・定着を目的として、魅力ある職場づくりのために労働環境向上等を図る企業を支援。
人材開発支援助成金
雇用する労働者を対象に、職務に関連した専門的な知識や技能を習得させるための訓練等を計画に沿って実施する事業主を支援。
といった内容です。残業時間の管理だけだとやる気がなくなってしまうところ、労働時間を適切に管理する環境を整えたら補助金がでる、となると、モチベーションは上がりませんか。
契約書等の作成及びリーガルチェック
建設業法第19条第1項では、一定の事項について書面化することが求められています。また、同条第2項では、一定の事項を変更する場合にもその変更内容を書面化することとされています。つまり、建設業を営むにあたり、契約書等の作成は避けては通れません。また、請負契約書が作成されていても、契約書の言葉を巡る争いが生じることもあります。当事務所では、工事を請け負うにあたって必要な契約書の作成からそのリーガルチェックが可能です。
建設業に関するトラブルは弁護士までご相談ください
・・・いかがでしょうか。
建設業者の事業主様は、とにかく現場優先で、契約書内容や労働時間の管理という 事務的作業」が後回しとなりがちです。勿論、請け負った仕事を完成させるのが何よりも優先されるべきではありますが、弁護士が継続的に関わることにより、事務的な負担を軽減し、より一層業務に打ち込むことが
できます。当事務所との顧問契約をご検討いただいてはいかがでしょうか。
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Last Updated on 7月 31, 2024 by kigyo-lybralaw
この記事の執筆者 事務所に所属する弁護士は、地元大分県で豊富な経験で様々な案件に取り組んでいたプロフェッショナルです。ノウハウを最大限に活かし、地域の企業から、起業・会社設立段階でのスタートアップ企業、中堅企業まであらゆる方に対して、総合的なコンサルティングサービスを提供致します。弁護士は敷居が高い、と思われがちですが、決してそのようなことはありません。私たちは常に「人間同士のつながり」を大切に、仕事をさせて頂きます。個人の方もお気軽にご相談下さい。 |