大分県で弁護士をお探しの建設業の方へ

大分県で建設業を営む経営者で顧問弁護士をお探しの方へ

よくあるご相談

弁護士は、

「従業員が現場で工事中に怪我をした。」

「施主から工事代金を支払わないと言われて困っている。」

「従業員から残業代を請求された。」

というトラブルに対応できますし、トラブル防止策を一緒に考えることができます。

「うちはそんなトラブルを抱えていない」という場合でも、将来、上記のようなトラブルが発生する可能性は否定できません。その理由は…

建設業界の現在・未来

国土交通省の資料によれば

・建設業者数(令和2年度末)は約47万業者で、ピーク時(平成11年度末)から約21%減。

・建設業就業者数(令和2年平均)は492万人で、ピーク時(平成9年平均)から約28%減

となり、建設業者・就業者がどんどん減少しています。また

・建設業就業者の年齢構成は、55歳以上が約36%、29歳以下が約12%と高齢化が進行しており、その傾向に歯止めがかかりません。

さらに

・年間の総実労働時間については、全産業と比べて360時間以上(約2割)

長くなっています。

※国土交通省「建設業の働き方改革の現状と課題」より

以上の建設業界の現状から予想される未来は

・建設業界は今後更に人手不足となるうえ、若年労働者が増加しなければ技術の伝承もままならない

・人手不足を補うためには十分な人選をせずに雇用せざるを得ず、そのことが、事業主とのトラブルを増加させる

・今いる従業員で工事を納期に間に合わせようとすると労働時間が増えて残業代請求が増加する、また、従業員の業務環境に十分に配慮できず労災が増加する、

・施主との間で工期や工事代金を巡るトラブルが増加する

というものです。

つまり、自社で現在トラブルがないからと言って安穏とはできません。

建設業界で生じやすい労務トラブル

・未払残業代請求

上記のとおり、長時間労働により生じやすいものです。また、現在、残業代請求の消滅時効期間は3年であるところ、今後、この消滅時効期間が5年となる可能性が高く、労働時間の管理ができなければますます未払残業代請求のリスクが高まります。加えて、建設業界特有の契約形態として「偽装請負」があります。よくあるのは、建設業者が一人親方と請負契約を締結して専ら自社の工事を請け負わせていたところ、その一人親方の仕事の実態は従業員だとして残業代を請求されるケースです。この場合、契約書にいくら「請負契約」「業務委託契約」と書いていたところで、実態が従業員であるとして高額の残業代を請求されるのです。

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・労災事故

人手不足であることから、工事現場の安全衛生管理が十分に行き届かず、その結果、現場で従業員の生命・身体を危うくするような事故が発生しかねません。労災が発生するとどのような請求がなされるのか、については別のコラムで書きましたので参照してください

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・使用者責任

自社の従業員に、生命・身体に関わる工事中の事故が生じた場合は労災の問題です。これに対し、自社の従業員が、工事中に、あるいは工事現場への移動中に他人の生命・身体に関わる事故を生じさせた場合、事業主は、自分が直接その事故を起こしていないとしても、第三者に損害賠償責任を負わされることがあります。これを使用者責任(民法715条1項)というところ、損害保険に入っていない場合は高額の賠償責任を負わされることがあります。

・施主との、請負代金額や工事内容を巡るトラブル

建設業における取引の特徴は、建設工事・建築物の請負金額が大きくなること、工事内容が現場毎に異なることから、主として、工事内容を巡り、発注者との間で紛争に発展する可能性が高いといえます。例えば

・注文主が、追加工事も当初代金に含まれるとして追加の代金を支払わない

・注文主から、建設した建物等建造物に不具合があるとして、修理ややり直しを求められる

・注文主都合で請負契約を解除したのに、出来高の支払いを巡り紛争となっている

という紛争です。注文主との間で紛争化したら、建設工事・建築物の内容に関して、建築・土木に関する法令を参照したうえで、対応する必要があります。また、裁判に備えて、裁判官に理解してもらえるような資料を作成する必要があります。建設業者が注文主との間での紛争となった初期段階から、専門家である弁護士が介入することで、より適切な紛争解決が望めます。

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建設業の2024年問題とは

(原則)

労働時間:原則1週40時間、1日8時間(法定労働時間)これを超えて働いた場合は時間外労働となり、残業代を支払う必要があります。

(2024年4月から、残業時間の上限はどう規制されるか)

○原則として月45時間、年360時間(限度時間)以内

○臨時的な特別な事情がある場合でも年720時間、単月100時間未満(休日労働含む)、複数月平均80時間以内(休日労働含む)限度時間を超えて時間外労働を延長できるのは年6ヶ月が限度

つまり、残業時間に関する規制が、2024年4月1日から建設業界にも適用されるのです。従業員を残業させるにあたっては、36協定の締結が必要となるところ、この協定自体を締結していない建設業者もいます。また、従業員に給与を支払う際に、手当を実質的な残業代としてお支払いされている場合もあるかと存じますが、そのやり方はトラブルになると弱いばかりか、長時間労働を続けていると、行政から処分を受ける可能性もあります。つまり、建設業者はこれまで以上に残業時間の管理をなす必要があるところ、適切な残業時間・残業代の管理のためには、弁護士が関与して就業規則等の作成・労務管理をなす必要があると言えます。

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建設業者の法的トラブルで弁護士ができること

・従業員の労働条件の整備(雇用契約書・就業規則の作成)

残業代や労務条件が違う、というトラブルを防止するために、労働条件を整備しなければなりません。

また、工事にあたり職人と契約を締結する際には、自社の従業員と評価されないような契約内容を検討する必要があります。弁護士は、建設業者の仕事の内容や従業員に求める働き方を把握しつつ、法的に違反や漏れがないように、雇用契約、請負契約、就業規則を作成します。その際、建設業者との間で必要な打ち合わせや相談を実施します。

・従業員(退職者も含む)との紛争対応

従業員からの未払い残業代請求があった場合、弁護士は、事業主と打ち合わせのうえ、最小限のリスクと負担で解決できるよう助言します。それでも解決しない場合は、建設業者の代理人として、相手方(従業員本人や従業員の弁護士)との間で交渉を行います。このことは、建設業者の皆様の負担軽減を意味します。

また、従業員が労災により労災保険で補填できない損害を被った、あるいは、第三者から従業員の不法行為により損害賠償を請求された場合、建設業者の代理人として交渉をすることが可能です。

・施主との紛争対応

施主が工事代金を支払わない場合は、建設業者の代理人として交渉し、あるいは訴訟提起を行うこともできます。弁護士が行う債権回収方法については別のコラムをご参照ください

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まとめ

建設業者はとにかく現場優先で、契約書内容や労働時間の管理という「事務的作業」が後回しとなりがちです。勿論、請け負った仕事を完成させるのが何よりも優先されるべきではありますが、弁護士が継続的に関わることにより事業主の事務的な負担を軽減し、一層業務に打ち込むことができます。当事務所との顧問契約をご検討いただいてはいかがでしょうか

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    Last Updated on 2月 5, 2024 by kigyo-lybralaw

    この記事の執筆者
    弁護士法人リブラ総合法律事務所

    事務所に所属する弁護士は、地元大分県で豊富な経験で様々な案件に取り組んでいたプロフェッショナルです。ノウハウを最大限に活かし、地域の企業から、起業・会社設立段階でのスタートアップ企業、中堅企業まであらゆる方に対して、総合的なコンサルティングサービスを提供致します。弁護士は敷居が高い、と思われがちですが、決してそのようなことはありません。私たちは常に「人間同士のつながり」を大切に、仕事をさせて頂きます。個人の方もお気軽にご相談下さい。

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